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[仮想通貨]ビットコインの未来は明るいか②~金融政策の限界~

さて、第二回の今日は金融政策についてお話ししたいと思います。

前回記事はこちら

最後までお付き合いいただけたら幸いです。

では、はじめます。

金融政策とは

皆さん、金融政策ってどんなものかご存じでしょうか?

ニュースで名前くらいは聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

まずは、金融政策の概略について説明していきたいと思います。

金融政策とは、主に物価の安定のために行われます。物価は高くなりすぎても低くなりすぎても経済にはマイナスです。そのため、政府や中央銀行は金利を調整したりすることで健全な経済の維持を図っているのです。

日本の中央銀行である日銀は、金融政策について次のように定めています。

金融政策とは、公開市場操作(オペレーション)などの手段を用いて、金融市場における金利の形成に影響を及ぼし、通貨および金融の調節を行うことです。

https://www.boj.or.jp/mopo/outline/index.htm/

公開市場操作とは、簡単にいえば中央銀行が国債などの売買を通して市中に流れている資金の量を調整するような操作のことを言います。お金を量を調整すれば物価を調整することができますね。また金利を調整することでも資金量の調整は可能です。金利が高ければ、お金を借りた際に返す額が大きくなるのでお金を借りにくくなります(お金が市中に流通しにくくなります)。逆に金利が低ければお金は市中に流通しにくくなります。

金融政策は、経済の安定には欠かせない要素であることがわかりますね。また、経済を安定化させるためには金融政策のほかに財政政策というものもあります。日本では、金融政策は日銀、財政政策は財務省(政府)がそれぞれ担当しています。ここでは詳しくは触れませんが、下記に財政政策の簡単な定義を載せておきますね。

政府支出額を弾力的に増減することによって、景気の調整・完全雇用・安定成長などの経済目標の達成をめざす政策。

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財政政策について例を挙げると、税金の徴収などがあります。あとは、政府によるコロナウイルスでの融資や現金給付なんかもこれに当たります。

この先は金融政策に重点を置いてもう少し深堀りしていきたいと思います。

二つの金融政策

金融政策には、物価の上昇(インフレ)を目的とするか物価の下落(デフレ)を目的とするかによって、二つに分けられます。

前者を金融緩和政策、後者を金融引き締め政策と呼びます。

通常、経済が停滞気味の際には金融緩和政策によってお金を借りやすくすることで、経済の活性化を図ります。一方景気が過熱気味なときには、活発すぎてインフレが行き過ぎないように(バブル経済のような状態です)、金利を引き上げることでお金を借りにくくして景気を抑制します。

このように金融政策は本来どちらか一方に動き続けるものではなくて、緩和政策と引き締め政策を交互に行うことで物価の安定を図るものなのです。

金融政策の限界

このように政府は金融政策によって景気の維持を図ているわけですが、ここで、金融政策の重要なファクターの一つである金利について詳しく見てみましょう。

金利による緩和策の限界

以下に挙げるのは、日本とアメリカの10年物国債の利回りの推移です。

日本 10年物国債利回り 出典:CNBC
米国 10年物国債利回り 出典:CNBC

ご覧の通り、日米ともに利回りがどんどん低下しているのがわかります。

こうなってしまった背景には、様々な要因があるといえます。たとえば日本では、少子高齢化問題によりお金の借り手が減ってしまったり、国民そのものの特性として間接金融や貯蓄を好む点等です。

日本は政策金利ではすでにマイナス金利を導入しており、金利の下げ余地はほとんどありません。これ以上の金利による金融緩和ができない以上、資金の供給によって緩和を行うしかありません。そこで行われているのが、量的緩和政策(QE)です。

日本における量的緩和政策の限界

量的緩和政策(QE)とは、国債やETF(上場投資信託)などの金融商品を市場から買い入れることで市中に流れる資金の量を増やすという政策のことをいいます。

①国債

まず、国債について。日本は現在異次元緩和政策によって、非常に低い金利が続いており、日銀はその中で国債を買い取り続けています。金利が低下すると国債価格は上昇するという関係があるので、現在日銀は非常に割高な状態の低い利回りの国債を買い続けていることになります。

現在は良いのですが、日銀が金融引き締め政策に転じた際にはどうなるでしょうか。国債価格は一気に下落し、日銀は財務上多大な含み損を抱えることになります。

さらに、国債は基本的に固定金利ですので、5年後、10年後、30年後に国債が返還されるときに得られる利子はそれを買い取った当時の低い利回り分となります。一方で民間銀行が日銀に預金する際に発生する預金金利は変動金利ですので、日銀は金融引き締め(利上げ)によって多額の利子を民間銀行に支払うことになります。

金融引き締め後少なくとも数年間はこのように得られる利息は少ないが支払う利子は多くなる状態が続くようになります。これだと日銀は運営が厳しくなりますね。

②ETF

現在日銀はすでに多額の国内株式の上場投信(ETF)を購入することで市中に資金を供給しています。日銀は事実上の政府の子会社ですので、日銀が多くの日系企業の大株主となりかねない恐れがあります。(Bloombergによると、日銀は2017年時点ですでに市場のETFの70%以上を購入しているといいます)

また、日本の年金運用機関であり世界の中でも多額の資産を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のポートフォリオの25%は国内株式となっています。

このような状態が続くと社会主義や全体主義となりかねず、国の信用の失墜につながりかねません。しかしだからといって現在保有している上場投信を売却してしまえば国内株式市場の暴落は避けられないでしょう。

このように、日本の量的緩和政策にも限界があることがわかります。

現在は金利に下げ余地があるような国でも、金利に下げ余地がなくなればこのような量的緩和政策を行うしかなくなりますが、量的緩和政策にも上記のように限界があります。

まとめ

ここまで説明してきたように、現在の法定通貨を取り巻く金融政策には限界があるのです。

ビットコインが注目されている理由の一つは、このように中央集権のインフレ通貨には限界があるからです。

次回はビットコインの価値保存機能についてお話ししたいと思います。

ではでは。

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