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AUDUSDの戦略

今回は僕が現在狙っている通貨ペアの一つであるAUDUSD(豪ドル米ドル)について簡単に書いていきたいと思います。

今回僕はAUDUSDのショートを狙っているのですが、その理由を書いていきます。

トランプ大統領のドル高容認発言

就任以来、一貫してドル高をけん制してきたトランプ米大統領が、ドル高を容認する方針に転換しつつあるかもしれない。トランプ氏は14日、FOXビジネスニュースのインタビューで「強いドルを持つ好機だ。われわれがドルの強さを維持したため、誰もがドルを持ちたがっている」と述べた。

ロイター https://jp.reuters.com/article/trump-dollar-idJPKBN22R0KP

昨日いきなりこのニュースが飛び込んできてびっくりしました笑

トランプ大統領といえば、これまでずーっと

「ドルは強すぎる」

だとか、

「中国は通貨の価値を不当に下げている」

とかとか、

「PRBは利下げするべき」

みたいな米ドル安に誘導する発言を繰り返してきました。これは、中国との間で行われていた経済戦争が背景にありました。

それが先日いきなりドル高を誘導する方向にひっくり返されたわけです。

ではなぜトランプ大統領はこのような方針転換をしたのでしょうか。

ドル高発言の背景

これについて個人的な考察を書いていきます。

前提として、先ほども述べたようにアメリカは中国との間で長期間にわたる経済戦争状態にあります。そしてコロナウイルスによって二国間の仲はさらに悪化してしまっています。

また、トランプ大統領はコロナウイルスを口実に異次元レベルの金融緩和を進めています。この金融緩和には、長く続いていた中国との経済戦争(通貨安競争)に決着をつける意味もあるのではないでしょうか。

ある国が大規模な金融緩和をはじめると、経済面で不利になるのを防ぐべく(貿易などで)、そのほかの国も緩和を進めていくために緩和合戦となってしまます。世界では今このような現象が起きてしまっているわけです。

しかし、金融緩和というものも無限にできるわけではなく、金利の下げ余地や中央銀行のバランスシートの拡大にも限界があります。そして、その限界を突破してしまうとデフォルトの危機に直面するために一気にその国の信用が失われてその国の国債や通貨が投げ売りされて金利の急上昇、国債価格の暴落、通貨価値の暴落を引き起こしてしまいます。

そのため、単に金融緩和と言ってもむやみに緩和し続けていくのではなく、いかに金利の上昇を抑え込みながら緩和を進めていくかが重要となるわけです。

そして、コロナウイルスで真っ先に動き始めたのはアメリカです。アメリカは、世界中の国を緩和競争の波に巻き込みつつ最終的には中国との緩和競争に勝利し(中国よりうまく緩和を進めていくことで、国の信用を保ちつつ通貨の価値を下げていって)、米ドルという通貨を世界最強で唯一無二の通貨にすることで、世界の中で不動の地位を確立しようとしているのではないかと考えています。

トランプ大統領のこのドル高発言は、過度な緩和を防ぎつつ世界的な緩和競争に勝っていきたいという思惑があるのではないでしょうか。

このドル高発言によって、米ドルは一定の強さを維持していくのではないかと思います。つまり、米ドル買い方向にトレードしていきたいということです。

オーストラリアと中国の関係悪化

新型コロナウイルスの発生源の調査などを巡り、中国とオーストラリアの対立が深まる中、中国は豪州産牛肉の輸入を一部停止した。豪州に圧力をかけたとの見方が広がっている。豪政府は13日、中国側に電話による緊急通商協議を呼びかけた。

毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20200513/k00/00m/030/188000c

中国とオーストラリアは、コロナウイルスを巡って対立を深めています。

コロナ問題に終息の糸口が見えない以上、今後も二国間の対立はさらに深まっていくものとみるのが自然でしょう。

これは豪ドルにとっては売り材料ですね。

コロナウイルスを巡る米中対立

①と関連していますが、最近になって米中は対立を深めています。

このような材料がでると、マーケットはリスクオフと言って株などのリスク資産や新興国の高金利通貨から、ゴールドや米ドル、日本円などの比較的安全な資産や通貨に資金が流れる傾向があります。

このような状態で豪ドル(AUD)はリスクオフの状態になると資金が逃げやすく(売られやすく)なり、米ドル(USD)はリスクオフの状態では資金は入りやすく(買われやすく)なるため、AUDUSDは下落しやすくなるといえます。

テクニカル分析から見たAUDUSD

AUDUSD 4H

こちら、AUDUADの4時間足です。上昇のトレンドラインをブレイクしており、現在短期的な下落トレンドに入っているといえます。一目均衡表の雲も下抜けしています。

今後さらに下落圧力が強くなっていくのではないかとみています。

ただ、現時点の水準からのショートではなく、戻しを待ってショートを入れていきたいと思います。

まとめ

以上のような理由から、僕は中期的なAUDUSDのショートを狙っています。

なお、当記事は投資や投機を推奨するものではなく、当記事の内容によって生じた損害の補償は一切行いませんので、ご了承ください。

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